中耳炎は、特に小さなお子さんによくみられる耳の病気です。 耳を痛がる、耳だれが出るといった症状のほか、 鼓膜の奥に液体がたまることで、 聞こえにくい状態になることもあります。
小さなお子さんは、 自分から「聞こえにくい」とうまく伝えられないこともあります。
中耳炎というと「耳が痛くなる病気」というイメージがありますが、 必ずしも強い痛みが続くとは限りません。
特に小さなお子さんでは、 耳をよく触る、呼びかけへの反応がいつもと違うなど、 ご家族が変化に気づくこともあります。
中耳炎では、 痛みや発熱がおさまったあとも鼓膜の奥に液体が残り、 聞こえにくい状態が続くことがあります。
そのため当院では、 「痛くなくなったから治療は終わり」と考えるのではなく、 鼓膜や中耳の状態を確認しながら経過をみることを 大切にしています。
必要に応じて聞こえの状態も確認しながら、 お子さんができるだけ聞こえのよい状態で過ごせるよう 診療を続けていきます。
子どもは、聞こえにくい状態であっても、 自分から「聞こえにくい」と訴えないことがあります。
特に小さなお子さんにとって、 周囲のことばを聞くことは、 ことばを覚えていくうえでも大切です。
また、幼稚園や学校に通うお子さんでは、 先生やお友達の話が聞き取りにくかったり、 呼びかけに気づかなかったりすることがあります。
このような様子が気になる場合には、 耳の中だけでなく、 聞こえの状態も確認してみましょう。
耳の奥と鼻の奥は、 「耳管(じかん)」という管でつながっています。
子どもは耳管がまだ発達の途中であるため、 風邪や鼻の症状などに伴って、 中耳炎を起こしやすい特徴があります。
そのため当院では、 耳だけではなく鼻の状態についても確認しながら 診療しています。
当院では、中耳炎のお子さんに 耳管通気(ポリッツェル法)を行っています。
鼻から空気を送り、 鼻の奥と耳をつないでいる耳管を通して、 中耳に空気を通します。
当院では、耳管通気を行いながら、 鼓膜や中耳の状態を確認し、 聞こえのよい状態を保つことを大切にしています。
耳管通気を行うときには、 お子さんに「はっくん」と 声を出してもらいます。
診察のときにスムーズにできるよう、 ご家庭でも「はっくん」と言う練習を していただくことをおすすめしています。
「もう耳を痛がっていないから大丈夫かな」と思っても、 鼓膜の奥に液体が残っていたり、 耳の状態がまだ十分に戻っていなかったりすることがあります。
当院では、 お子さんができるだけ聞こえのよい状態を保てるよう、 耳の状態をこまめに確認することを大切にしています。
医師から再診のご案内があった場合には、 痛みなどの症状がなくなっていても、 指示された時期に受診してください。
「耳をよく触る」 「呼んでも振り向かない」 「聞き返しが増えた」など、 ちょっとした変化が聞こえのサインになっていることもあります。
当院では、中耳炎の痛みや炎症だけではなく、 お子さんができるだけ聞こえのよい状態で過ごせること を大切にしながら診療しています。